第29章 下山とウッカリと後の祭り
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瑠火「半人化は今からでは不可能なのですか?」
普通はそう思うわよね…
まゆ「無理ではないです。しかし、三度(みたび)霊気構造を変えるのはオススメ出来ない。霊気構造、即ち魂に直結するものですからね。ですから、あー…何と言えば良いか…」
私が悩んでいると一ノ瀬から助け舟が出される。多分「説明下手くそが!」と思ってるんだろうけど、正直今は有り難いわ
一ノ瀬「例えば紙に鉛筆で書いたものを消しゴムで消して何度も書き直すと、紙がヘタったり汚くなったり致します。それと同じと思えばわかりやすいかと」
一緒かぁ?マジデワカンネ…
メドーサ「あくまでも可能性に過ぎないけどね。リスクが考えられるのなら止めといた方が無難さ」
槇寿郎「なる程。何度も書き換えると魂に傷がつくかもしれないと…」
瑠火「そうですか…大変危険な行為かもしれないと云うことは分かりました。では私は夕餉の仕度をしてまいりますね」
母上について私と縁壱さんが台所に向かった。夫婦でお料理だなんて素敵よねっ♪因みに千寿郎は買い物で疲れたみたいで帰って来て早々に父上の膝で寝てしまった
寝顔が超絶可愛い♡まさに癒やしの大天使!!
縁壱「お義母さん、私は何を作ったら宜しいですか?」
瑠火「私はお浸しと汁物を作りますから煮物と魚を頼みますね。男性にやらせてしまって申し訳ありません。まゆは有る材料で洋食を頼みます」
縁壱さんは「いえ、お気になさらず。慣れてますから」と言って料理に取り掛かった。縁壱さん、いつも家事してくれてありがとう♡
まゆ「なーに作ろうかなぁ〜あっ豚肉だぁ、生姜焼きにしよっ♪それから…」
私は生姜焼きとほうれん草のバター炒めを作っていく。正直言って洋食も縁壱さんの方が上手くなってしまってるけど頑張るわ…(汗)
三人で作ったら、あっという間だった。沢山作ったので運び手を呼びに行くとしますかね
まゆ「一ノ瀬ぇー、出来た順に運んで!」
一ノ瀬「ふぅ…仕方あるまい」
メドーサ「私も手伝おうかね」
「メドーサは杏寿郎を大人しくさせててね」と言って断った。だって杏寿郎の目が言っていたのよ。「寂しい」と
師弟の再開に水を挿しちゃ悪いものね♪
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