第29章 下山とウッカリと後の祭り
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まゆ「皆、世話になったわね。ありがとう!今度は遊びに来るわね」
小竜姫「はい!この門は貴女を拒む事はありません。物理的に壊されても困るので!」
斉天大聖「小竜姫も中々の性格をしとるの…」
あんなに可愛かった小竜姫が…時の流れって残酷よね
まゆ「一ノ瀬もありがとう。サヨナラ」
一ノ瀬「何を言っている。私も一緒に帰るぞ」
チィっ!私の考えに考え抜いた『何気無しにサヨナラ作戦』が失敗に終わったのだぁっ
メドーサ「帰る家は一緒だろうに。馬鹿だね」
黒死牟「100%わざとだな」
まゆ「バレたか………。あー、空間移動で煉獄家に行くけど一ノ瀬も来る?」
一ノ瀬「勿論行く。お前が馬鹿をしないか見張らねばならんからな」
一ノ瀬は私の両肩を掴んで目をカッと見開いて言った。見張りなんざ要らねーわい!
まゆ「どんだけ私が心配なのよ。何もやらかさんわっ」
一ノ瀬「『やらかし』しかしておらんではないか。今回の事でつくづく再教育をしなければと思った。先ずは自覚する事から始めような。メドーサも頼めるか?」
メドーサ「そういう事なら幾らでも協力するさ。今日はアタシも煉獄家に行くよ。可愛い弟子にも会いたいからね」
縁壱「丁度良い。杏寿郎も会いたがってましたから喜びます」
一ノ瀬とメドーサ、ダブルで怖い。教育じゃなくて調教されるーっ
私は「来るのは良いけど調教は勘弁よ」と縁壱さんの背中に隠れ、顔だけ出して一ノ瀬の顔色をうかがった。超見てるよ、あの人。しかもメッチャ真顔で!
巌勝さんが「よし、では行くか」と言うまで一ノ瀬との睨み合いは続いた。もっとも私は蛇に睨まれた蛙のようだったが…
まゆ「猿爺、ヒャクメ、本当にありがとう。私達だけじゃ無理だったわ」
斉天大聖「礼など要らん。情けない話だが、この位しかワシ等には出来んからの」
ヒャクメ「そうなのね〜規制が厳しいのね〜」
斉天大聖やヒャクメにも礼を言って妙神山を出たのだった。トータルでどれくらい加速空間に居たんだか…凄く長かった気がするわ
まさか得意の収束と文珠に年体位かかるとは思わなかったわよ
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