第18章 三度目の正直
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黒死牟「少し良いだろうか…」
巌勝さんが、一呼吸置いてきり出した
黒死牟「まゆは恐らく知らなかっただろうが…信長殿は当時、我々侍の間でも有名な美丈夫で権力者だった。織田信秀殿のご子息…そんな男が己の好いている相手と親しいならば、気も焦ると云うもの。こちらに余裕などは無くなる…嫌われたくないのと己のプライドを守る為に、一生懸命に物分りの良い男になろうとしていた。言いたくはないが………縁壱も同じ思いだったと思う……」
そうだったんだ…
縁壱「兄上の言う通りだが、まゆを縛り付ける事はしなくなかった。笑っていてほしいから…」
黒死牟「まゆは人懐っこい故、今世も心配だ…」
槇寿郎「人懐っこいのは良いが、男としても父としても解せぬ。これからは相手の立場になって考えねばならんな」
美月「お母さん特大ブーメラン乙!」
ごめんね…確かに逆なら嫌だ。男と女とかじゃないからって言われても嫌なものは嫌だし勘ぐってしまう
まゆ「巌勝さん、縁壱さん。ごめんなさい!!」
何でこんな簡単な事に気が付かなかったのだろう。私は知らず知らずのうちに二人を傷つけてたのね…
本当に、ごめんなさい
黒死牟「分かってくれたのなら良い…皆の前ですまない」
まゆ「ううん、本音言ってくれて良かった。あのね、今世は仲良い人ってあまり居ないから心配しないで大丈夫よ?だから安心してほしい…」
縁壱「良かった……」
三人で抱き合った。巌勝さんも縁壱さんも温かくて良い匂い
あぁ幸せだわ…
美月「これは何を見せられているの?」
槇寿郎「放っとけ。あっ」
玄関をドンドンと叩く音と共に声がする
杏寿郎「まゆ!開けてくれ!」
夜の空に大音声を響かせるのは杏寿郎
まゆ「はいはい。今開けますよー」
煩いわね!二人の匂いを『スーハースーハー』って、一生懸命嗅いでいたのにブチ壊しよっ!!
杏寿郎「夜分遅くにすまない!任務が終わり、腹が減ったが何かあるだろうか!」
まゆ「あるよ。煮物と味噌汁はサツマイモ」
杏寿郎「ワッショイ!!」
実は何だかんだ嬉しかったりする(笑)ガツガツと沢山食べてくれるから作り甲斐があるのよ♪
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