第7章 柱になる
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ー初日から半月が経つ頃ー
まゆ「はぁー、今日も疲れたぁ…あっ、巌勝お兄様と縁壱お兄様おかえりなさい♡」
任務が早く終わり、先に屋敷に帰って来たまゆが巌勝と縁壱を出迎えた。桃太と三浦が遠方任務で数日居ない為に飲み会は開催されていない。よってまゆは屋敷に居るのだ
巌勝「ただいま。まゆ、今日こそちゃんと話がしたい」
縁壱「ただいま。私も知りたい、もう大人なのはわかっているが心配なのだ」
まゆ「ナンノ話デスカ?」
半月も黙っていられたのでは流石の縁壱も心配で黙っていられなかったようだ。巌勝に至っては、他に良い男が出来たのではないかと態度には出さないものの疑心暗鬼になってしまっている
巌勝「何かあるなら言ってほしい。それとも私達ではまゆの支えにもならないか?」
まゆ「うっ………頼りにならないとかではなくて…私、ここ半月程は緑野殿にお願いして、ある事をしていたのです!」
まゆは独自の呼吸を編み出す為に緑野に付き合ってもらっていたのだ。技も完成し、後は細い修正をしていくだけとなっていたので頃合いかと思い、これ迄の流れを話し始めた
巌勝・縁壱「「ある事とは!?」」
まゆ「そんな食い気味で言われたら怖いですよ…」
まゆは巌勝との任務の時の事、信長との話、緑野との話、準ではなく二人にちゃんと並びたいとの想いを事細かく話した。巌勝も縁壱も安心したのか、ホッと息をついた
まゆ「二人が大好きだからどちらからの派生とか選べなくて、日の呼吸と月の呼吸を強引且つ、ぎゅうぎゅうにくっつけて出来たのが光の呼吸です」
縁壱「その光の呼吸を見せてくれないか?」
巌勝「うむ、見たい」
三人は連立って道場へ向かう。巌勝と縁壱は最初こそ驚いたが、縁壱はまゆが『二人が大好き』と言ってくれた事に心が浮き立ち、巌勝は多少複雑な心境になったようだ
まゆ「まゆいっきまーす!光の呼吸・壱の型 幻日光閏い月」
巌勝「ほぅ…威力も速さも申し分ない」
縁壱「えぇ、前動作から技までの速度が恐ろしく早い、これなら実戦でも使えます」
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