第1章 変化する関係
早口で告げるとアラン様は足早に自室へ向かっていく
ふと一瞬振り返り
「おまえの事が心配なんだよ」
そう言い残した
アラン様は私の上司
私はウィスタリア騎士団に入りナンバー2と言われるまでに武術と馬術の腕に秀ていた
それもその筈
シュタインではゼノ様専属の騎士と秘書を勤めてきた
そして今、
確実にわかった事…
アラン様は私を部下としてでは無く
女として好意を抱いている
私の目的はシュタインへ有益な情報を持ち帰る事…
そして最終的にはこの国もゼノ様のモノになれば良い…
これは利用させてもらうしかないと思い
私は次なる行動に出るのだった…