第3章 再び見る世界
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リヴァイside
「…」
「おーい、リヴァイ?」
ハンジが不審そうに扉にもたれ掛かりながら俺に声を掛けてくる。
俺はただ姿見の鏡を見つめている。
どうしてか…何故かこの鏡から視線を感じた…。
「…?ちょっと、聞いてる?」
ハンジが何も言わない俺に痺れを切らして再び問いかけてくる。
俺はハンジを見ずに仕方なく返答を返す。
「…ああ。聞こえてる。」
「…全く、聞こえてるなら返事してよね〜…ってさっきから何見てるの?」
不思議に思ったハンジが俺の側に来て同じように鏡に視線を向ける。
「何?この鏡が気になるの?…もしかして自分の顔見て酔って___い''っ!?」
「馬鹿言え。そんなんじゃねぇ。」
変なことを言うハンジの頭を殴り軽く睨みつける。
ハンジは頭を抑えながら涙目になり俺の方を見る。
「っ〜〜だって鏡を見ていたらそう思うじゃないかぁ〜!…なら何で見てたのさ?」
「…視線を感じるんだ。」
そう言うとハンジはポカンとして首を傾げる。
意味が分からないとでも言うように。
「視線…?は…?鏡から?そんな事ある訳…」
「無いからびっくりしてるんだろうが。」
「え…本気で言ってるの?」
窺うように聞いてからハンジも俺と同じように鏡へと視線を向ける。
だが見ていてもさっき感じた視線のようなものは感じない。
一体何だったんだ…あの感じは…。
解決しないモヤッとした感覚に苛立ってつい舌打ちをした。