第3章 再び見る世界
何とか無事に仕事を終わらせ家に帰ればやっぱり…
気になるのはあの姿見で。
寝室の扉を開き姿見の前に立てば、朝見た通り私の姿が写し出されていた。
あの時のは…やはり夢か幻…。
寝ぼけていたからそう見えたのかもしれないし…。
まあ、見間違えよね…きっと。
そう言い聞かせて仕事着を脱ぎ、私服へと袖を通す。
夕飯は軽く済ませて今日も早めに寝よう…。
ふわぁ〜と小さく欠伸をし寝室を後にした…。
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あれから夕飯、お風呂を済ませ直ぐにベッドに横になり二一時に眠りについた。
そして、、チッチッチッと時計の針の音が響く中…
深夜の二時を回った時だった。
何やらちょっとした話し声が聞こえてきた。
誰…?
ボソボソ喋りだから何を言っているのか分からない…。
一気に現実へと引き戻され、眉を顰めながら声がする方へと寝返りを打つ。
なに…?
ゆっくり瞼を開けると、姿見にはまたあの部屋の風景が写っていた。
え…?
今回はあの男の人だけでは無く、もう一人居るみたいで…
何か話し込んでいた。