第3章 変化
爆豪の背中を見た瞬間に、さくらの身体は動いていた。
爆豪の手から火花が出る。
「いっくぜェエ!!ゴラァ!!!」
「ダイナマイト!!だめぇ!!!」
爆豪が飛び出す直前、何とかその腕に縋り付く。
「、、、!!さくら、、、!?」
轟は直前でさくらに気が付き、出しかけた炎を止めた。
「アァン!?誰だ、離せッ!!!」
爆豪は誰に止められたのか分からずに、腕を振り払った。
反射的に昨日の美希に腕を掴まれたことが頭をよぎったのだ。
同時に視界に入ったその姿にハッと我に返った。
「な、、、!?」
「あ、、、っ」
振り払った勢いでさくらが後方へ吹っ飛んでいく。
さくらの目と目が合う。
爆豪は必死で手を伸ばして止めようとした。
スローモーションのような光景なのに、その手がさくらに触れることはなく、
ガンッ!!
鈍い音とともにさくらが花壇にぶつかるのをただ見ていることしか出来なかった。