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【ヒロアカ】マイスーパーヒーロー

第3章 変化


「へー、美希ちゃんって言うんだ」

「はい!もう名前を呼んでもらえるなんて感動!」


目をキラキラさせて、コロコロと色んな表情を見せる美希は誰がどう見たって可愛い。
ただ爆豪にはそんなことはどうでも良かった。
そんなことよりも今気になっているのは、少し遠巻きにこちらを見ているさくらのことだ。


たださくらがそこにいる。
それだけで爆豪の胸はドキドキと高鳴った。


何で、こんなとこで会っちまうんだ!?
話しかけてぇ、、、っ!

元気だったか?とか、仕事はどうだ?とか、聞きたいことは山ほどある。

けど、もしも逃げられたら立ち直れねェっ!!


グッと固く握った拳を誰かに掴まれる。


「あ?」


ハッと見るとそれは美希の手だった。

コイツ、何、勝手に掴んでんだァ?


「オイ、はなせ、、、」

振り払おうとしたところをサッと腕に持ち替えられ、柔らかな胸に当たる。

「!」

「ダイナマイトもほら、こっちに来て!皆で一緒に写真撮ろう?」


無邪気なのか何なのか、爆豪は反論するタイミングを失って、引っ張られるがままになってしまう。


コイツ、なんて強引なんだ!!


引っ張られながらさくらの方を見る。


「あ、、、」


1人ポツンと立つその姿に胸を掴まれる。


「それじゃあ撮りますよー!皆さん、レンズを見てくださいね」


俺が行きたいのは、アイツのところだってのに。
何で俺は、こんな所にいるんだ?


美希の隣に爆豪。そしてその両隣に麗日と上鳴が並ぶ。


何で俺はアイツを1人にして、こんなのと。


「ほらダイナマイト、こっちだよ」


美希が爆豪の頬を掴んでその顔の向きを変える。


レンズの方、ではなく、美希の方へ。

そしてシャッター音とともに、背伸びをしてそのぷるんとした唇を爆豪の唇と重ねる。


「!!」


すぐに離れて爆豪に笑いかける。


「ちょっとしたお礼です。私が勝手にしたことなので、お気になさらず」


固まる3人を他所に撮った画像をチェックする美希。


「うん、可愛く撮れてる!安心してください!ネットにあげたりしませんから!それじゃあ、また機会があればどこかで!」


そして去り際コッソリと爆豪に耳打ちをした。



「でも少しでも私のこと覚えててくれたら嬉しいな♡」


爆豪の頭は真っ白になった。
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