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【ヒロアカ】マイスーパーヒーロー

第3章 変化


「はわー、大きな病院、、、」

「本当だ」


最後に来たのは、さくらの先輩達が勤める病院だった。
先輩達とはメッセージアプリでやり取りをしていて、系列の病院で働くことになったことを聞いていた。
それでも、あの見舞いの日を最後に急に会えなくなったのを心配されていたのだ。

先輩達のいるはずの病棟で、声をかける。


「あのー、、、」

「きゃー!!清野!久しぶりー!!」

「元気だった?なんかちょっとやつれてない?」

「あはは、そんなことないですよー。そんなことより、皆さん、こちら、ウラビティさんです」

「初めまして。ヒーローやってます、ウラビティです」

「あっ!!うそ!!本物!!」

「ぎゃー!可愛いっ!ってかこんなに小柄だったんだ」

「こんなに小柄なのに、あの時は瓦礫持ち上げてくれてっ!本当に助かったよー!ありがとう!!」


生のお茶子に抱きつく先輩達。
お茶子も嬉しそうだ。


「あれ?そういえば、、、」


さくらは1人居ないことに気がついた。


「あ、貴子?実はあの子、付き合ったばかりの彼氏に振られてさ」

「止まると思い出して泣けてくるから、仕事に生きるんだーってバリバリ働いてるのよ」

「そうですか、、、」


振られるって、そんなに悲しいのか。
ダイナマイトも、そうなのかな、、、?


「もう良い大人なんだし、早く切り替えなさいって言ってんだけどねー」

「そうそう。出会いなんていくらでもあるんだしってねー」

「私なんか次の人とキスでもしちゃったら、すぐに昔のことなんか忘れちゃうわ」

「アンタは軽すぎ!」


先輩達の言葉に胸の中にモヤがかかる。




別れた後もそのモヤは消えなかった。
こうしてお茶子と笑い合っている間も、ずっと残っている。


先輩達、何でもないことみたいに言ってた。
大人は皆そうなのかな?
次の人ができたら忘れちゃうのかな?


さくらは未だダイナマイトの感触が残る唇に触れた。


キス、も何でもないことだったりするのかな?
私にはこんなにも忘れ難いものになっているのに。



『たまたまとか間違いとかそんなんじゃねぇ!』



ダイナマイトにとってももう
何でもないことになってるのかな、、、



さくらはそっとポケットに入れたピアスを握りしめた。

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