第3章 変化
「んー!!おいひーー!!」
「あはは!ウラビティさん!お口パンパン!」
ケーキを口いっぱいに放り込むウラビティにさくらは吹き出した。
「もぐもぐ、らって、これ最高〜♡ごっくん!」
「すごい音鳴りましたけど、喉大丈夫ですか!?」
「ヨユー!!」
「あはは!」
そんなさくらを見てウラビティが微笑む。
「良かった。久しぶりにさくらちゃんの笑顔見れたわ」
その言葉にさくらは頭を下げた。
「えへ、心配をおかけして、すみません」
「いいのいいの!もう友達なんやから!」
「友達、、、」
「あ、あれ?嫌やった?」
「とんでもない!私もそうなれたらって思ってたから」
2人で目を合わせて笑い合う。そんなことが、とても嬉しかった。
「んじゃ、私のことはお茶子って呼んでね!」
「えっ!えと、、、お茶子さん、、、」
「んーまだ固いけど、とりあえずオッケーだよ!」
「あ、ありがとう」
お茶子は満足気にピッと親指を立てた。
さくらはそんなお茶子に勇気を出して口を開いた。
「あ、あの、お茶子さんは好きな人とかいるんですか?」
「え?」
「あっ、変なこと聞いてごめんなさい。やっぱりいいです!」
「いるよ」
「、、、え」
凛と答えるお茶子。
「というか、お付き合いしてる」
さくらはそんなお茶子がとても綺麗だと思った。
「それは、ヒーローの人ですか?」
「うん、デク君」
「えっ!ええー、デクさんって、あの!?」
驚いた。それと少しだけダイナマイトの名前が出てこなかったことにもホッとする。
「うん」
少し照れながら。それでもその表情から、お茶子がデクのことをとても大切に思っていることが伝わってくる。
さくらは思わず胸をギュッと抑えた。
「、、、さくらちゃんは?」
穏やかな声でお茶子が聞く。
「えっ」
その問いに鼓動が高鳴る。
「好きな人、いるんだよね?」
「、、、私は、、、」
さくらは覚悟を決めて口を開いた。