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【ヒロアカ】マイスーパーヒーロー

第3章 変化


日曜日、爆豪は上鳴とともに街のパトロールをしていた。


「クッソ邪魔なゴミだなァッ!!」

道端に落ちている空き缶を蹴り上げる。


「おーおー、爆豪。なんか久々に荒れてんじゃん」


上鳴が怯えながら、爆豪の蹴ったゴミを拾う。

「うるせェ、クズが」

「ヒドッ。八つ当たり!!ゴミ拾うのも大事な任務だぜ?」


クッソ、、、何が任務だ。
俺はもう何もかもどーだっていいんだ。


どうしてあの時、キスしてしまったのか。
どうしてあの時、告白なんてしてしまったのか。
考えては自分に腹が立った。

近づいた時、震えながら目をギュッと閉じたさくらの顔が忘れられない。


怖がらせ、、、たんだよな。
きっともう俺の顔なんか、、、。


「まぁまぁ、とにかく今はパトロールに集中しようぜ?」

「分かってる!」


苛々しながら街を歩く。
楽しげにはしゃぐ周りの音が余計にカンに触る。


「あっ!あれって、ダイナマイト!?」

「ホントだ!と、チャージズマじゃん」

「と!って何!?と、って!」

ガビン!とオマケ扱いにショックを受ける上鳴。
その横で爆豪は舌を鳴らした。


チッ、ミスった。下道通るんじゃなかったぜ。


気がつくと爆豪達の周りには人だかりができていた。


「あっ!あの!ここにダイナマイトがいるってホントですか!?」


その人だかりを避けて1人の女の子が爆豪達の前に飛び出してきた。

「ア?」

「ん?」

「あー!!本当だ!本当にダイナマイトだ!!」

「ンだ?お前」

突然指で差されてガンを飛ばす爆豪。


何だコイツ。キーキー、ウルセェ女だな。


そんな爆豪に上鳴が耳打ちをする。


「ば、爆豪!めっちゃ可愛い子じゃん!何々!?どこで知り合ったの!?」

「知り合ってねェ!こんな女、俺は、、、」


言いかけた爆豪はパッと手を取られて固まった。
いつの間にか、目の前の女子に手を握られていた。


「私のこと覚えてませんか!?あの晩、ビル火災の時、瓦礫から助けてもらいました!」


「あ、、、あの時の、、、?」


あの時は必死で顔も見ていなかった。
改めて近くで見ると確かに美人だった。


「私、神藤美希と言います!あの時はありがとうございました!!」


ニコリと弾ける笑顔でそう言う美希の手を爆豪は、払い除けることが出来なかった。

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