第3章 変化
「、、、それに暫く会ってないですし」
「さくらちゃん、、、」
傷付けちゃったんだ。
1番傷付けたくない人だったのに。
、、、きっともうここへも来てくれない。
こんな風にお別れになっちゃうなんて。
ただ笑っていてほしかった。
またここで話をしたかった。
色んなことが聞きたかった。
どんな食べ物が好き?
休みの日は何してる?
そんな他愛のない話をたくさんしたかった。
こんな風になるなら
最初っから、全部夢だったら、良かったのに。
病院が襲われた時に助けてくれたのが
ダイナマイトじゃなかったら。
こんな気持ちにもならなかっただろうか。
さくら吐いた息が夜空に白く白く上がって、暗闇に吸い込まれるように消えていった。
「、、、」
「あっ、そだそだ!私、さくらちゃんに渡すものがあったんだ!」
話題を変えようとしてくれているのか。
ウラビティが明るい声を出した。
「え?私に?」
「ふっふっふー!じゃじゃーん!!」
「これは、、、」
「外出許可証だよ!!これで外に行けるよ!警護には1人つくことにはなるんやけど、、、。私で良かったら、今度一緒にお出かけしようよ!!」
「行きます!!!」
「そ、即答やね笑」
「ウラビティさんとお出掛け、嬉しいです!」
「私も嬉しい!じゃあ決まり!今度の日曜日、行っちゃおうか!」
「はい!私、お店とか調べときますね!」
「うん!よろしく!」
良い気分転換になるかもしれない。
先輩たちにも会いに行こう。
さくらは久しぶりに心が躍るのを感じていた。