第3章 変化
「、、、っ??」
今、、、何が起きたの?
男の人は怖いけど、ここの人達はみんな優しい人ばかりで。
早く追いつきたくて、頑張って働いて。
だけどちょっとだけホッとしたくなって。
ダイナマイトに会いに行って。
そしたら心地よくて、楽しくて。
楽しくて、止まらなくなって。
夢中で喋って、それで、、、
熱くて、柔らかい、濡れた唇の感触。
まだ唇に残る彼の甘い香りでクラクラする。
私、、、
「、、、ッ」
今、この人とキスしたんだ、、、!!
見上げる目の前には真剣な表情のダイナマイト。
「悪りぃ、、、堪え切れなかった」
さくらは我に返って立ち上がった。
「ダ、、、ダイナマイトったら、躓いちゃったんですか?急に落ちてくるからビックリしたじゃないですかぁ!?」
笑って繕う。
大丈夫。まだ間に合うと言い聞かせるように。
「ま、まったく、これが私じゃなかったら相手に期待させちゃいますよ?自分が今かなりのモテ男だってこと少しは自覚しないとっ」
「違う」
低く静かな、けれどハッキリした声にドキリとする。
グイッと掴まれた手首に痛みが走った。
「痛ッ、、、」
真っ直ぐな赤い瞳から目が離せない。
「たまたまとか間違いとかそんなんじゃねェ。ずっと我慢してた。もう抑えきれねぇ。誰にも渡したくねェ」
ダイナマイトの顔が近づく。
ドクンと心臓が一際大きく跳ねた。
「お前のことが好きだ」
また、されちゃう、、、っ
さくらは目をギュッと閉じた。
「、、、?」
だが、いつまで経ってもダイナマイトの気配はない。
恐る恐る目を開けると、ダイナマイトが笑っていた。
「ハッ!何て顔してんだよ!バーカ」
「、、、」
頭を右手でクシャクシャと撫でられる。
「そんなんじゃ、勃つもんも勃たねぇわ」
なんで、、、?
「安心しろよ、お前の気持ち聞くまで次はねェから」
笑ってくれているのに胸が抉られる。
何か、何か言わなきゃ、、、
「さくらちゃーん、終わった?迎えに来たよー!」
「!」
ウラビティの声にハッとして、もう一度ダイナマイトを見る。
「じゃあな、よく寝ろよ」
ダイナマイトはもうベッドに入っていた。