• テキストサイズ

今宵は誰の腕の中で眠りますか⋯?

第14章 初恋の君と (角名倫太郎)



「あれ、ちゃんジャージ届いた言うてなかったっけ」

「うるさいよ治」

くあーっと欠伸をしながら体育館へと入ってきた治がちゃんを見るなり不思議そうに首を傾げた。

「なんでやねん聞いただけやんか。あ、角名がワガママ言って着せたん?大変やなちゃんも。嫌やったら嫌ってちゃんと言いや〜」

「え、い…嫌じゃない、よね…?」

『嫌じゃないから大丈夫!むしろずっと借りてて申し訳ないよ』

「申し訳なくない!ずっと着て!!」

「なんやなんや角名また発作起こしたん?」

「おい」

ギンこいつマジで…!!
ツムと一緒にぬるっと後ろから来たと思ったら!
発作ってなんだよ!またってなんだよ!!

「あれ、ジャージは届かへんかったん?」

『あーいや…』

「あ、角名がワガママ言うて着せとるんか。彼氏でもない男のもん着せられて可哀想やな、俺のにしときや」

双子で同じこと言い始めたと思ったらやっぱり侑の方が性格悪いわ。あと俺以外の男の服着せるとかマジないから。

「ちゃんこっちおいで変なやつらいっぱいで怖いね」

「1番怖いの角名やで?」

「は?」

「え、俺なんか変なこと言うた?」

「うるさいんだよ治の色違いのくせに」

「言いすぎやろ!あと俺のが先に産まれとるからな!?」

「へえ」

「興味無さすぎやろふざけんなや角名ァ!」

「うるさいで色違い」

「サムこらお前なァ!後に産まれた癖になんやねん!」

ははっ双子の喧嘩だ動画とっとこ〜

『こーら!喧嘩だめって約束したのにっ』

「ちゃうでちゃんこれはツムが悪いやんか!」

「はあ!?お前かて悪いやろ俺だけのせいにすんなや!」

ぷくっと頬を膨らませたちゃんが息を吸って

『喧嘩やだー!』

叫んだ。可愛い。そんなに声大きくないのも可愛い。

「「ごめんなさい…」」

『仲良しだよね?』

「「はいっ」」

『よし、今日も頑張るぞ!』

「「おーーっ!」」

ほんと扱いうまくて笑えるんだよねぇ。
あー、俺もこーら!って怒られたい。
/ 842ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp