第14章 初恋の君と (角名倫太郎)
風呂に入って飯食って
そういえば、って思い出した。
さっき届いてたダイレクトメッセージのこと。冷蔵庫で冷やしておいたちゃんオススメのウーロンミルクを片手にメッセージを開く。
侑
<匂わせみたいな載せ方すんなや!>
銀
<付き合ってないやんな?>
うん、銀の言い方。抉られるからやめて欲しい。そうだ無視しとこ。だいたい匂わせたっていいじゃん嗅いだ方が負けだよ。付き合ってないけどこのまま周りがもっと勘違いしてくれればいいとすら思ってる。そうやって外堀埋めてかないと。
てかこれ…うま。
烏龍茶と牛乳って合うんだ。
ちゃん今何してるかな。
連絡とかって…迷惑、かな。
いやでも今回は気持ち伝えるって決めたしな。連絡くらい自分から出来ないんじゃなんも始まらないよね。
<ちゃん今何してる?俺さっき買ったウーロンミルク飲んでるんだけどめっちゃうまくてハマりそうだわ。>
すぐについた既読に心臓が跳ねる。
<私も今さっきお風呂あがってジュース飲んでるところ!角名くんのおかげでゲットできた嬉しいありがとー!>
昼に俺のジュースをひとくちあげて、そんで部活後にコンビニ行くことになって。関節キス…したんだよね。思い出すだけでやっばい。なんか、やばい。
ちゃんとキスしたらどんなだろ…。考えるだけで顔が熱くなってくる。手だって繋ぎたいし電話だってしたいし理由もなく会いたい。キスしたり抱きしめたり…それが全部叶うのは "彼氏" だから。俺はちゃんの彼氏になりたい。あぁもう好き…めちゃくちゃ好き。
中学の時告白しなかったことを後悔はしてない、と思う。自分がこっちに引っ越すことを分かってたし今こうして一緒にいられてるから結果として伝えてない方が良かった気もする。
遠距離とか絶対耐えられないし。