第14章 初恋の君と (角名倫太郎)
俺たちの会話を聞いてポカン、と口を開ける侑と銀。治はずーっと弁当食べてる。俺なんか変なこと言った?
「え、自分らそんなに家近いん?」
『うん、角名くんのお家の隣のマンションに引っ越してきたの。たまたまだけどね』
「え、ほんなら角名の家知ってるん?」
『うん知ってるよ?』
あ、これはまずい
「角名が朝迎え行くくらいやから近いんやろなとは思っとったけど!同じコンビニ使うくらい近いどころか隣ィ!?俺らには絶対教えてくれへんのに!ちゃんにはすーぐ教えるん!?なんなん角名ァ!!!」
あーほら侑は絶対騒ぐと思った…
『え、あれ…皆角名くんのお家知らない…の?』
「バレてたまり場にでもされたら堪らないからね。絶対言わない。でもちゃんはそんな事しないからいいんだよ。それにお隣さんだし隠してもいつかバレるでしょ。」
「ちゃんええなー!俺も角名んち知りたい!!」
「話聞いてた?やだよ」
「あ、ほんなら今度ちゃんち遊び行ってもええ?」
『私の家?うん大丈夫だよ』
いやいやいや隣だって言ったよね!?
それにちゃんの家とか絶対ダメ!
「よっしゃ今度遊び行くわ!皆でゲームしよや!」
「ねえダメ絶対ダメ。」
「角名んちやないやんか!」
「隣なんだってば。それにちゃんの家は絶対だめ!」
『角名くん私の家は別に大丈夫だよ?』
「こんなチャラい男ホイホイ家にあげちゃだめだよちゃん。絶対だめ。」
「俺のイメージどないやねん!?サムもなんか否定せえや!」
「んあ?俺の事言われてるわけちゃうしええわ」
「キーーー!冷た!風邪ひくわ!」
侑には悪いけどホント顔だけはいいからちゃんちとか行かせられない。ちゃんが侑に惚れたらどう責任とってくれんの。