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【復活×咎狗】Crossing fate【男主】

第6章 はじめまして?







「おかえり、シキ。そのコが例の?」

「ああ」



青年の問い掛けに後ろにいたシキが一言だけ返す。

それを聞いた青年は嬉しそうに二人の方へと歩み、手を伸ばした。



「すごく綺麗……」



ヒロの髪に触れながらうっとりとした表情で青年は言う。



「名前は?俺はアキラ」

「………ヒロ」

「ヒロ…」



確かめるようにアキラは呟く。

その一つ一つの動作に、ヒロは不思議な感覚を覚えた。



そういえば小さい頃にも同じことがあった気がする。

確か恭弥と同じような会話をした記憶が……。



そこまで考えてふと思った。

何で恭弥とそんな会話をした?



『きみのなまえは?』

『ヒロ…』

『ヒロね、ぼくは恭弥。きょうからぼくがヒロの…』



昔、小さい頃、何故?



「ねぇ、シキ早く」

「わかっている」

「っ何……」



そんなことを考えていると、不意に後ろから体を抱き上げられた。

横抱きにされて見上げれば、そこには面白そうにこちらを見下ろすシキの顔があった。



「な、にを……」

「アキラが退屈そうだったからな。相手をしてやれ」



ゆっくりと広いベッドに降ろされ、耳元で囁かれる。

冗談で言ってるとは思えない言葉に、ヒロはゾクリと背筋を震わせた。



だがすぐに抵抗しようとしたその時、無理矢理シキに口付けられた。



「んぅっ…ふ…」



強引に舌を入れられて同時に何か薬のようなものを押し込まれる。

一瞬のことで何が起きたか理解出来ず、ヒロは反射的にそれを飲み込んでしまった。



それを確認するとシキはアキラと入れ替わるように身を引いた。



「何を、飲ませた…!?」

「ただの媚薬だよ。ちょっと効果が強めのね」



ニコリと微笑みながらアキラは言う。

それと同時に少しずつ体が熱を持ちはじめたのを感じていく。



これから何をされるのかなんて、はっきりわかりきっていた。




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