第11章 二度目の新婚旅行、の巻
「泣かないで、智くん…あんな所に智くんを…一人きりにした、俺が悪いんだから…」
「違うもん!しょおくんは悪くないもん!!///」
俺に抱き付いてわんわん泣きじゃくる智くん
俺はそんな可愛い奥さんを抱きしめた
「…良いんだ…智くんが無事だったから……熱位、なんでもないよ…」
「ふぇっ…しょぉくん///」
「ホントに…良かった……よかっ……た」
「…翔くん?」
高熱と緊張から解き放たれた安堵感で、俺は急速な眠気に襲われてそのまま眠りに落ちてしまった
「ん〜……んが?」
目が覚めると辺りはすっかり暗くなっていた
横を見ると、しっかりと俺に抱き付いて眠る愛しの君
どんだけ泣いたんだか、閉じた瞼が腫れている
「…ゴメン…また泣かしちゃったね」
その濡れた瞼にそっと口づける
カラダを起こすと、思いの外軽い
「…熱、下がったんじゃね?」
俺はベッド脇に置かれていた体温計で熱を計った
「…7度2分か」
平熱とまでは行かないけど随分下がっている
きっと、俺が寝てる間にも智くんが甲斐甲斐しく看病してくれていたに違いない
見れば何時の間にか服も着替えさせられていて、ちゃんと寝間着を着ていた