第11章 二度目の新婚旅行、の巻
「…大丈夫?落ち着いた?」
「ずずずっ……らいじょうびぃ////」
「…ホントに?(笑)」
クスクス笑いながら智くんが先刻からずっと垂れ流し状態の俺の鼻水を拭いてくれた
あの後、公園に居た彼女が警察に連絡を入れてくれたらしく
智くんを攫った伯爵はそのまま御用となった
智くんは頻りにその場に居た女の子の事を心配していたが、警察の人が
「彼女はまだ未成年だし、事件には関係ないから心配はいらない」
って言っていたと伝えると、一応安心した顔をした
…で、俺達は一旦警察へ行って事情を訊かれた後
パトカーで亀の家まで送って貰い、今さっきやっと家に辿り着いた所だった
「ねぇ、もしかして、風邪引いたんじゃない?昨夜はちゃんと暖かくして眠った?」
何時までも鼻水を垂れ流す俺の顔を智くんが心配そうに覗き込んだ
「…ねてない」
「えぇっ?!本当?
熱とかは?体だるくない?寒気とかしてない?」
「ん〜?…そういや、寒気がするような…」
流石にイギリスは寒みぃなぁ〜
…なんて思ってたんだけど、違うのか?
所謂熱による寒気ってヤツだったのか??
どうなんだろうと首を傾げていると、智くんのひんやりした手が俺のでこっパチに添えられた