第11章 二度目の新婚旅行、の巻
あれ?
ここは、ドコ?
翔くん?
ドコに居るの…?
「……ぅ」
何故だかぼぅっとする頭で
必死にココは何処だろうと思いながら、僕は重たい瞼を持ち上げた
すると、ニノの別荘にあった様なアンティークな感じの豪華なベッドの天蓋が目に入った
(なんで僕、こんな所に寝てるんだろう?)
翔くんがお手洗いに走って行ってしまった後
僕は、すぐ近くにあったベンチに座って翔くんが戻って来るのを待っていた
(…そうだ、思い出した…)
その後…ベンチに座ってたら
イキナリ後ろから布で口を覆われて、あっという間に意識を失ってしまったのだ
(薬か何かを嗅がされたのかな?)
僕はどうにも体を動かす事が出来そうに無かったので、目だけを動かして辺りを見渡した
「ココは…一体、何処なんだろう」
「お目覚めかい?」
誰かの声がして、その方へ目を向ける
「貴方は…」
「君を、ずっと探していたんだ…やっと、逢えたね」
「……」
公園で見かけた若い紳士は流暢に日本語を話すと、微笑みながらベッドに腰掛けて僕の髪に手を伸ばした