第11章 二度目の新婚旅行、の巻
「Σぉおっ?!」
「きゃぁっ!」
二人して歩道に倒れ込む
「ぃったぁ〜ぃ///」
「痛てて…ご、ゴメン智くん大丈夫?怪我しなかった?!」
智くんの方が下敷きになってしまう形で倒れたので、俺は慌てて智くんを抱き起した
「ん〜、平気…」
「Σあ゙あ゙っ!!智くんの綺麗な指から血がっ!!!」
引き上げた智くんの手の指先から、赤い血が滲んでいる
「なんてこったっ!!!!」
「こんなの何でもないよ。舐めときゃ治る…」
「ダメっ!!雑菌とか入ったらどうすんの?!智くんの綺麗な指が化膿でもしたら一大事だよっ!!!」
「そんな、大袈裟な(苦笑)」
俺は急いでハンカチで傷口を押さえると智くんに言った
「ちょっとこうやって持ってて!
さっきあっちの方にお手洗いがあったから、俺急いでティッシュを濡らしてくるね!」
「イイよ、大丈夫だって…」
「ダメ!ちゃんと綺麗にしとかなきゃっ!!」
「…もぅ、解りました///」
俺は智くんに「ちょっと待っててね」って言い残してダッシュでトイレに向かった
…でも
俺は、可愛い可愛い智くんを、ほんのちょっとの間だって、こんな人気の少ない場所に放置してはならなかったんだって
その事を死ぬ程後悔する羽目になったんだ