第11章 二度目の新婚旅行、の巻
(智くん外国人も行けるとか言わないよね…)
すれ違った若い男を熱心に見送る智くんに、何時も通りのヤキモチを妬きながら俺はそんな事を考えていた
(そう言えば俺、智くんが万人にモテルのは知ってるけど
当人のストライクゾーンとかって知らないよな)
やっぱアレかなぁ…松本くんみたいなシュッとした感じのイケメンが好みなんだろうか
(…なんか今の人、そんな感じじゃね?)
「……」
「翔くん、どうしたの?急に大人しくなって…」
散々ヤダヤダ言っていたのに、急に黙り込むもんだから、智くんは俺が心配になったようだ
「…あんな感じの人が、好みなの?」
「へ…?」
ちょっと眉を寄せて、智くんが首を傾げた
「あんなって?」
「…さっきの人…智くん、ずっと見てたじゃん」
「ああ、好みって言うか…なんか気になって」
「Σえぇっ?!」
なな、なんか気になる??!
「さとしくぅう〜ん!!」
「ぅわっ!しょ、翔くん、そんなに押したら倒れちゃうって!///」
抱き付いた智くんの胸に顔をグリグリ押し付けたら、智くんがバランスを崩してよろめいた