第11章 二度目の新婚旅行、の巻
「そうなの?でも、なんでゴメンなの?」
「いや、智くんの為を想ってのんびりしてるんだとか言って
実は連れて行きたくても何処も開いて無いからでした、なんて後付けの言い訳みたいじゃん」
「言い訳なの?」
「いや、そうじゃ無いんだけど…なんて言うか…」
なんだかバツの悪そうな顔で頭を掻く翔くんが、立ち止まって僕を見た
「ほら、智くんの言った通りでさ、本当にクリスマス休暇って何処も休みで…
智くん、博物館とか美術館とか好きでしょ?
すぐに連れて行ってあげたかったのになぁって…思って」
「年が明けるまでやってないの?」
「いや、27から31迄は開いてるから、明後日大英博物館に行こうと思ってるんだけど」
「…ちゃんと考えてくれてるじゃん」
僕は何故か情けない顔して僕を見ている翔くんの両手を、ぎゅぅって両手で掴んだ
「僕なんか、なぁ〜んにも考えてなかったのに、翔くんはちゃんと色々調べてプランを練ってくれたんでしょ?
しかも、僕が好きそうな事ばかりを選んで」
「当たり前じゃん!智くんに楽しんで貰う為の旅行だもん!」
「二人が楽しむ為の、でしょ?」
そう言って翔くんの顔を覗きこんだら、翔くんが僕が掴んだ手を一回離して掴み直し、振りまわした