第11章 二度目の新婚旅行、の巻
「智くん、はい!メリークリスマス!」
「……え?」
朝、朝食の後片付けを済ませて自分のカフェオレ片手にリビングに戻ると
翔くんが可愛くラッピングされた四角い包みを差し出した
「…コレって…」
「クリスマスプレゼント!」
翔くんはニコニコ笑いながらその包みを手渡した
「開けてみて?」
「…うん」
包みを開けると…
「あっ!これ…!!」
「欲しいって言ってたでしょ?」
「わぁ!かわいぃ…///」
僕は昨日
翔くんと一緒にピカデリーサーカスへ出かけた時に入った本屋さんで、とっても可愛い絵本を見つけた
それは、アンティークな感じの分厚い皮の表紙の絵本で、文字は無く
パステルで風景や動物なんかが描かれた、ふんわりとしたタッチの絵本だった
凄く可愛いし、綺麗だし、一目で欲しくなったんだけど、値段を見てちょっとビックリ…
「…120ポンド」
(絵本が、120ポンド…一万…五千円くらいかな?)
高すぎる(汗)
「…なんでこんなに高いのかな?」
「ん?智くんどうかした?」
「うん……この絵本、120ポンドもするんだ」
「えぇっ?!マジで??!」
翔くんも驚いて絵本を覗きこんだ