第11章 二度目の新婚旅行、の巻
「はぁ……さとし……外…」
「…んっ……ぁ、ぁ……な、に…?」
「外……雪が、降ってるよ…」
「…はっ…はぁ……ホント、だね…」
窓を彩るカーテンの隙間から、チラチラと雪の舞い散る様が見えていた
君は少し顔を横にして、窓の外をぼんやりと見ている
自分でそうだと言ったのに、君が外に気を取られているのがちょっと悔しくて
俺は、窓の外の雪の様に白い君の首筋にそっと口づけてから、その小さな耳朶を甘噛みした
「ぁ、…ん///」
君がカラダをビクつかせて、身震いをした
「…寒い?」
「ん……暖かい、よ……貴方に、抱かれてる、時は……何時も」
智くんの綺麗な指が、俺の鎖骨を辿る
「…心、も…カラダ、も……全部……暖かい」
蕩けそうな微笑みを湛えて、切なそうに目を細める君
俺を辿る指が、滑らかに俺の腕を伝って、俺の指に絡まる
「…ねぇ、今度は……僕を、熱くして…」
「…良いよ、智くん……一緒にイこう…」
それでも
決して激しく抱かない俺を、愛しそうに見詰めながら
君が、俺と一緒に、昇って行く
神様だって嫉妬しそうな位に、甘い甘い君との時間
千年の氷だって溶かしそうな俺達の熱で
白い幕が張った窓からは、もう、雪は見えなかった
「あ、イケナイ…クリスマスプレゼント買い忘れちゃった……明日、一緒に買いに行く?」
まだ熱っぽい瞳を揺らして、君が言う
「ん〜?俺はもう貰ったよ?クリスマスプレゼント」
「え?…そうだっけ??」
俺は艶々の君の可愛い唇にそっと口づけて、甘く、甘く、囁く
「今夜の君が、最高のプレゼントだよ」
「……ばか////」
もう一度、幸せそうに笑う君に口づける
「お休み、智くん」
「お休み、翔くん」
俺は最高の贈り物を抱いて眠りに就いた