第11章 二度目の新婚旅行、の巻
旅行先ってそれだけで開放的な気分になるもんだけど
コト外国ともなるとそれに拍車が掛かってしまうものだ
俺は普段では滅多に見れない積極的な智くんに、軽い(軽い?)興奮を覚えていた
普段でも、時々相葉くんの所で飲み過ぎたりなんかした時は
二人で肩を組んで帰宅したりって事はあったけど
こんな大きな公道で堂々と絡みつく様にくっ付いて歩く事なんかそうそう無い
しかも、たまに顔を傾けて此方を向く智くんが可愛くて、ついついキスをしてしまっても
誰も気にしないし
智くんも気にならなくなったみたいで、嬉しそうに俺のキスを受け入れてくれる
そんなもんで、俺と智くんは
外国の映画に出てくる恋人同士みたいに、歩きながら時々見詰め合って、キスをしたりしていた
「…こんな…歩きながらキスなんて、帰ったら絶対出来ないね」
肩に凭れかかりながら、智くんが溜め息混じりに呟く
「そうだね……じゃあ、いっぱいしよう」
俺は足を止めて、智くんを抱き寄せると、深くその唇に口づけた
可愛い舌先を絡め取って、自分の口の中に引き入れる
熱い接吻に、智くんの吐息が白い息と共に空中に放たれた