第11章 二度目の新婚旅行、の巻
「そう言えば今日って、クリスマスイブだよね?」
遅い昼食を済ませて食後のコーヒーを啜っていたら
智くんが両手で挟む様に可愛らしくマグカップを持って俺の隣に座った
.
23日の昼の便で成田を発った俺達は、時差の関係で翌日の昼前にヒースロー空港に到着した
んで、亀の家はロンドンの校外にあったから、空港からは車で約二時間くらい
それからちょっとバタバタして
結局、智くんの美味しい昼飯にあり付いたのは、すっかり昼を過ぎてしまっていた
「あぁ、そうだね…どっか出かけたい?智くん」
「ん〜、そうだなぁ…イルミネーションとか、見たいなぁ」
「お〜、良いねぇ!…じゃあ、コレ飲んだら行こうか?」
コーヒーのカップをテーブルに置いて智くんの肩を抱くと、智くんがちょっと首を傾けて俺を見た
「もう?暗くなってからで良いんじゃない?」
「スグに暗くなるよ。
何しろ緯度が高いからね、大体四時頃にはもう真っ暗だから」
「えぇ?そうなんだ!」
翔くんて本当に物知りだねぇ、なんて言って目をキラキラさせる智くん
(…はぁ………かわうぃ///)
思わず智くんに抱き付いて、勢い余ってソファーに押し倒しそうになる