第11章 二度目の新婚旅行、の巻
「んで、またニノのトコに行ってたの?」
「うん、ニノね、イギリスにも別荘があるんだって」
「ど、どんだけボンボンなんだよ(汗)」
僕は翔くんが仕事から帰って来ると、早速ニノのお家に行った事を報告した
それから、ニノに聞いたイギリスのマメ情報を話す
「んでね?
イギリスって、クリスマスからお正月過ぎの一週間くらいはなぁ〜んにもやって無いんだって」
「何にもって?」
僕は翔くんのネクタイを解きながら言った
「ん〜、だから、デパートとかレストランとか…
最近はスーパーくらいはやってるって言ってたな」
「え?前はスーパーも休みだったの?」
「うん、そうみたいだよ?」
「へぇ〜…まぁ、でも皆正月くらいは休みたいもんなぁ」
脱いだスーツを僕に手渡しながら、翔くんが考え深げに頷いた
「日本人は働き過ぎだって言ってたよ」
「誰が?」
「だから、ニノが」
「…ニノって、外国人の血でも入ってるの?」
「ん〜ん、生粋の日本人(笑)」
僕は笑いながら翔くんのスーツをクローゼットに仕舞った
で、ふと思う
(…こんな下らないコト一々聞かされて、翔くんイヤじゃないのかな?)