第12章 多重人格 貴方side
誰にかけても1番じゃなくて自分が惨めになる。だからこそ私は最後の希望の人に電話をかけた
「み、みなみくんごめんね…とつぜん」
「大丈夫だよ、どうした?今日は社長とじゃなかったか?体調悪くなった?迎えに行こうか?」
「そうじゃないの。みなみくんって私のことどう思ってるかなって」
だってみなみくんは私とやり直すために頑張ってくれてるから私を裏切らない。だから愛されてることが証明される
「好きに決まってるだろ。幼馴染だし」
「ほんとうに?」
「うん、でももうあの頃みたいには戻れねーよな。ゆいなとは今の関係でいいわ」
「…」
「ゆいなもそう思うだろ?また俺たちに恋愛感情なんてないだろ?」
なんで…この前と言ってることちがうよ……
「……うん…ごめん変なこと聞いて」
「おう、じゃあ明日夜また家行くから」
「…待ってるね…」
違う、たぶん私がみなみくんの役に立ってないからだ役に立てたらきっと…きっと……
「これでわかった?ヤるだけならみんな愛なんてくれないの。今無意味なことしてんだよ百瀬さんは」
「そんなこと………」
「まだ否定するの?現実でしょこれが」
「…ならそれでもいい!!愛されてなくてもその人が私を見てくれるなら!!!」
「なんも見てないでしょ!!みなみくんなんて百瀬さんのことなんも知らないじゃん!!!もうこんなことやめな。惨めになるだけだよ」
「うるさいっ!!!仕方ないじゃん…これしか彼がまた愛してくれる方法ないんだから…」
これ以外私が愛される方法はないからないならしがみつくしかないの、私には彼しかいないから…