第4章 友達以上恋人未満
「赤羽くん、そんなに私が好きなの?」
「え?」
「どうしてもっていうなら遊んであげるだけならいーよ?私はみなみくんが好きだから付き合えないけど、でも遊ぶだけならできるよ?カルマくんは好きな私と遊べるなんて幸せでしょ?」
「ちょっ」
「ねぇどうする?私とキスできるチャンスだよ?」
「ちょっとまっ…!!!」
「!!!!」
なんだ夢か…ってこんな夢見るとか俺どんなけ欲求不満なんだよ夢ならキスくらいしとけばよかった…って気持ち悪いな俺
あーもうどんな顔で会えばいいかわかんないわ
変な夢のせいで頭の中がぐしゃぐしゃになってなかなか寝れなかった
「……勉強しよっかな」
それくらいしか気を紛らわす方法が思い浮かばなかった
「ごめん百瀬さん」
そういう目でいつも見てるわけではないからなんて知りもしない本人に謝った、朝会ったらちゃんと謝ろ…
色々考えたりなんか気を紛らわせるためにしてたらあっという間に朝になって学校に行く
心の隅っこで会いませんようにと祈ったがそんな願いは儚く消えていく
「赤羽くん?」
「あ、え、百瀬さん!?」
「やっぱりそうだ!!おはようどうしたのそんなにびっくりして」
「あ、いや、おはようそしてごめん、ほんとすみませんでした」
「え?えぇ??」
「まじごめんね」
「え?なにがなにが??別に悪いことしてないよ??」
「いやほんとごめん」
「今日の赤羽くん変なの」
あんな夢見てまともにいられるわけないでしょ
「てか百瀬さんがこの時間とか珍しいね」
「ちょっと寝不足なんだーって赤羽くんの方が寝不足そうだね」
「まぁ…」
「ふふ今日の授業寝ないように頑張ろうね」
「あの、さ」
「なに?」
「好きな人とはどうなの?」
「えっな、なんで??」
「昨日会ったんだよね親が経営してるカフェでお手伝いしてるみなみくん?だっけ?」
「そ、そうなんだ、な、なんもないよ!あれ以来全然会ってないし!!」
「ふーん…いい人そうだよね、百瀬さんは見る目あるよ」
素直にそう思った
客への対応も全部良かったから
「みなみくんはすごいもん…ほんと尊敬してるよ。昔から」