第20章 新婚旅行
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「みずうみぃーーーっ!!///」
「智く…さとちゃん!走ると危ないよ!滑るからっ!!」
—ズルッ
「…気をつけてね、翔くん」
「……」
今日は仲居さんが教えてくれた、観光の穴場だと言う湖に来ていた
「うおー!きれいぃー!!///」
(もう、はしゃいじゃって可愛いったらない(笑))
穴場と言うだけあって、俺たちの他に人気は無い
蓮を水面に湛えた湖が、木漏れ日を浴びて、キラキラと揺れている
「なんかねぇ、ここ、昔心中事件があったんだって」
「え、そうなの?」
(俺らのこと新婚さんだと思ってんだよな?
何故に新婚さんにそんなとこ勧めるんだ??(汗))
「…男と女でも、結ばれない事もあるんだよね…」
「…智くん」
「…さとちゃんでしょ」
「…………」
(…いいじゃん、他に誰も居ないんだから。)←と、思っても口には出さない(笑)
「ね、一緒に死んだらさ、ずっと一緒にいれるのかな?」
「…そんな訳ない」
俺は智くんの手を握った
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