第8章 最後の仕事
「よし!なんとか間に合ったね!」
「百瀬さん悪いけどみんなを呼んできてくれる?」
「はい!」
体育館に近づけば近づくほどボールの音がシューズの音が聞こえてくる
「オーライ!」
ドッ
やっぱり強豪ってだけあってすごいなぁ
思わず見惚れてしまった、この中に、この中にきっとプロになる人がたくさんいるんだろうなぁ、梟谷の主将とかなるんじゃないかな、日本代表だったりして!すごく楽しくなってきてにやけてしまった
「機嫌よさそうじゃねーかどうしたんだ?」
「すっがわら先輩っ…その、なんでも…」
「ももちゃんはやっぱりここに刺激されるかー!夢中になれるものがあるっていいよな」
「…はい、すごく幸せです」
「お、やけに素直だべ」
「あっ…だって…」
「それがいい、ところでももちゃんどうしてここにきたんだ?」
「あっ!忘れてました!!お昼、お昼の用意ができたので呼びにきたんです!!」
「お、もうそんな時間か!おーい昼の準備できたってよー」
その声に一斉にみんなの動きが止まった
「やっとかー!」
「もうそんな時間かー」
なんて声が聞こえる
「腹減ったー!早く行こうぜ!」
「さぁて休憩しますかー」
「徹」
「あ、ゆいなちゃん。どう?楽しい?」
「楽しいよ!汗、拭いて」
「ゆいなちゃんが拭いて」
徹は少し屈んでわたしに頭を突き出すからわたしは持ってるタオルを頭にかけてあげた
「頑張ってたんだね」
「うん、ゆいなちゃんもね」
「えへへ」
徹はわたしの頭を撫でて手を差し伸べてくれた
「よし行こっか」
「うんっ!」