第7章 トラウマ
及川side
「…百瀬が仲良くなれなかったのって嫉妬とか妬みが多いんですよ、及川さんと付き合ってること、岩泉さんと及川さんと幼馴染だから仲良いこととか…」
「じゃあ俺達のせいで…」
俺は知らない間にゆいなちゃんを傷つけてたんだ
俺がそばにいたせいで、仲良くしてたせいで
好きになったせいで…
「俺らがいなけりゃあいつは…」
幸せになれたかもしれない
俺たちがいなかったらゆいなちゃんは今も笑ってバレーして友達とたくさん遊んで……俺がいなくならなきゃゆいなちゃんが傷つく、俺のせいで…
「それは違います!!」
「百瀬はあんたのこと本気で好きだから、あんたらのこと1番信頼してるから離れていかなかったんです、今さら百瀬を捨てようなんて考えないでください」
「国見ちゃん…」
「俺たちはこれを知って及川さん達に責任を感じてほしくなかったんです、百瀬は及川さん達がいたからここまで生きてこれたんだと思ってます!だから…だから…お願いです、百瀬のそばにいてやってください」
「でも俺たちがいる限りゆいなちゃんは…」
「そうだ、あいつが傷つくくらいなら俺たちがいなくなる方がいい」
「百瀬には!!百瀬には及川さんと岩泉さんが必要なんです!!」
「案外2人って弱いんですね、逃げて罪から逃れようみたいな感じですか?ほんと呆れます。そのくらいの気持ちだったってことですね。がっかりです」
わかってる
そんなのわかってるけど
守ってきたつもりで生きてきたのに
逆に傷つけていたって真実を認めるのが怖くて苦しい
「…んなことわかってるけど、気持ちが追いつかねえんだよ」
「ごめん…2人とも教えてくれてありがとう…もう帰っていいよ」
もう話を聞くのが怖い