DIABOLIK LOVERS-My blood-
第7章 血雫 7
私の中で、危険信号が鳴り響く。
ユイも同じだったようで、震えを必死に押さえ込み口を開く。
「やっ………やっぱり
迷惑だと思うので……
か、帰ります!!」
ユイがそう言ったと同時に私は手を引いて走り出した。
……つもりだったのだが。
「ドタッ!!」
盛大な音に驚き振り返ると、恐怖で体が上手く動かなかったのか、ユイがバランスを崩し転んでいた。
反射的駆け寄り、抱き起こす。
その膝には、血が少し滲んで────…
不意に、後ろからのただならぬ雰囲気と強い視線を感じた。
「……………っ!!!!!!」
怖い。
震えが、ユイを支える手の先から肩、背中、腰へと広がって行く。
───振り返ってしまえば、もう逃げられない。
呼吸が激しくなる。
頭では分かっていたのに、体は勝手に後ろへと視線をずらしていく。
ああ、何故………
存在しても良いのか………
人間と同じ容姿で………
其処に立っている?
食に飢えた獣達が………
怪しい光を宿した瞳で………
何故────……
─────vampire。