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過去⏩️今 ~記憶の物語~[呪術廻戦]

第9章 料理人


『氷??』

宿儺の家には氷など無いため、あすか は首を傾げた。
あすか と裏梅の会話を聞いていた宿儺は「面白そうだ」と言った。

宿「その様子、見させてもらおう」

口角を持ち上げ、裏梅に言うと「お好きに」と裏梅は答えた。

『私は遠慮しておく…』

あすか は居間に戻り、裏梅と宿儺が台所へ移動した。

裏梅は慣れた手つきで猪の内臓や骨を取り除いた。
そして、何個かの肉の塊に分けると

「氷凝術法…霜凪…」

口に集めた呪力を、ふぅ…、と肉の塊に吹き付け、生肉だった肉の塊が氷漬けになった。

宿「ほぉ、氷の術式か 面白い」

宿儺は顎に手を当て、裏梅の術を見て言った。

「生肉はすぐに駄目になりますからね。氷で固めると長持ちします」

そう言いながら、裏梅は凍らせなかった肉を1口大に切り、昼食の準備を始めた。


あすか は初めて猪肉を口にしたが、裏梅の処理のおかげで普通の肉と変わらず食べる事ができた。


夕飯も終わり、皿を洗っていた裏梅に あすか が声をかけた。

『裏梅くん、ちょっとお願いがあるんだけどイイかな?』

前かけで手を拭き、裏梅は あすか と向かい合うように体の向きを変え「何でしょうか?」と聞いた。

『宿儺さまに お酒と おつまみを準備してもらえないかな?
子どもがいるのが分かってから宿儺さま、晩酌をしていないの。前は毎日呑んでいたのに』

「分かりました、準備します」

『ありがとう!』

裏梅にお礼を言い、あすか は台所から出ていった。

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