第5章 代表選手
「はぁ~、なんか暖炉の近くいたらちょっと暑くなっちゃった。」
私はネクタイを緩めてブラウスのボタンを第3ボタンまで外す。
そしてシリウスの手をさりげなく握る
そしてシリウスを見上げる。
(やべぇ、今のサーシャマジエロイ…
谷間強調しすぎだろ。)
シリウスと視線があわない。
ずっと胸の辺りを見ている。
(あぁ、立っちまった。なんかむらむらしてきた。)
「シリウス、どうしたの?」
「い、いやっ、なんにもねぇよ!」
(やりたいなんて急に言えねぇしな。)
(ふーん、いいよ、やろうか?)
これも私の力の1つ。
これは触れてなくても離れててもできる。
心に話かけることができる。
(なんか幻聴まで聞こえてきた…)
「幻聴じゃないよ。」
「え?」
「私、触れた人の心が読めて、
人に思いを喋らずに伝えることもできるの。」
「じゃぁ、今の全部聞いてたのか?」
「うん。」
「ついてきて。」