第1章 君は誰を見てるの?
「ったく、あぶねぇだろ?」
「シリウス!!」
そこにはシリウスが私を抱きしめていた。
シリウスは軽々と私をお姫様抱っこすると
地面に下ろした。
「怖かったよぉ~。 うぅ…ひっく、あり、がと…」
シリウスはそっと私を抱きしめて頭を撫でてくれる。
いつもこう。
シリウスは私が泣くとそっと抱きしめて頭を撫でてくれる。
「いつもいってんだろ?ここに座るのはいいけど
気を付けろよって…。」
「ごめんなさい…」
私は俯いてた
「いいから。ほら、顔あげろよ。」
私は涙をぬぐってシリウスを見上げる。
するとシリウスは手に小さな包みを持っていて食べる?と言いたげな顔で首を傾げる。
その包みからは…
「チョコレート?」
チョコレートの香りがした。