第6章 恋煩い
「何食べたい?あ、お箸これしかない!どーしよ…一緒に使ってもいい?」
「えっ!自分は嫌ちゃうん?」
「そんなわがまま言わないよ、大事な選手達がお腹空くほうが悲しいし」
「さすがゆいな!おかんやなー!」
「うるさいわー!」
なんてクラスメイトにいじられとる珍しいな
「侑さえ良ければだけど、、無理ならなんかお箸もらってくる!!」
こんな絶好のチャンスあってええのか?
間接キスできるっちゅーわけやんな!?
チラッと他を見ると
角名はニタニタ笑っとるし銀はよかったなーと言わんばかりの顔しとるけど1人睨んでくるやつおんねん
「ゆいな〜俺にも食べさせてや」
「え、なんで?自分のあるでしょ?侑は忘れちゃったんだよ」
「ええやん、俺もゆいなに食べさせてもらいたいねん」
こいつ無駄に甘え上手なんムカつくわ
「ゆいな!!!」
「なに?」
「腹減ったわ、なんか食べさせてや」
「あ、ごめんごめん、何がいい?」
俺はたまごやきを口に入れてもらった
「な、なんや!!これ!!!」
「え?たまごやきだよ」
「たまごやきが甘いわけないやろ!!」
「え?えぇ?」
ちょっと機嫌悪そうなサムもこの言葉で
「どういうことやツム」
「たまごやきが甘いねん、こんなんたまごやきちゃうねん」
「そこまで言わなくてもいいじゃん、甘いの美味しいでしょ」
「あ、甘いたまごやきなんて存在するんか!?」
サムは衝撃の走った顔をした
俺もこんな顔しとったんやろか
「俺にもそれ食べさせてやゆいな」
「いいけど…はい」
「!!!甘いで!!ツム!!」
「せやろ!言ったやろ!!変やんな!」
「おん!変やな!」
「えぇ…そんなことないよ…ね?角名、銀?」
「俺も甘いたまごやきじゃないねん、すまんなゆいな」
「えぇ…なんで?」
「関東の人は甘いのって言うよね、うちは愛知なんだけど両方だったよ、クラスでも半々みたいな感じ、俺は甘いのの方が好きだけど」
「なんや!角名も甘いのなん!?」
「うん、美味しいでしょ」
「まぁ…でも!たまごやきちゃうねん!!」
「せやせや!!」
「そんな責めないでよ…」
俺らはたまごやきの議論が始まったんは言うまでもないな