第6章 恋煩い
宮侑は廊下を歩きながら、自分の何が足りないのかをずっと考えていた
「「ミャーツムー!!」」
「侑ー今度さぁ」
ほれ見てみ!俺は男にも女にもモテんねんぞ!
俺のどこがあかんのや
顔も性格も別に悪ないやろ
「ねぇ私と付き合うてや」
「すまんな、俺無理やねん」
「なんでやぁミャーツムのためならなんだってできるで?」
「それは嬉しいなぁ、でも遠慮しとくわな」
今までならたぶん遊んでたやろな
でも今はゆいながおんねん
他の奴らに目もいかんわ
「なんかミャーツム変わったよね〜」
「ねーざんねーん」
喧しいわ
この喧しブタが
「侑」
「ゆいな!!」
「こんなところでどうしたの?お昼は食べたの?」
そういや俺は購買に昼飯買いに行こう思ってたんやった
もう売り切れてもうてるよな
ほんま最悪や
「あー…」
「食べてないの?」
「そ、それよりゆいなはなにしとん?」
「飲み物買いに来たの、無くなっちゃったからね。侑、おいで。お弁当分けてあげる。今日は侑が治のところいなくてちょっと心配してたんだ、ほらおいで分けてあげるからちゃんと食べてよ」
こういうところも好きやなぁ
手を握られると俺の心臓はうるさなってしまった