第4章 文武両道
「ゆいな!!」
「うあっ!!」
「久しぶりっ!!元気そうだね!」
「なんで…今日は来れないって…」
「はやめに用事終わらせたの!今から夕飯作り始めるんだって!ゆいなもいくよ!!」
「えっ!ちょっ」
「いってら〜。俺らもそろそろ休憩したかったし」
「ほらほらそう言ってるし!久しぶりはなそー!」
ゆいなが茅野ちゃんたちに連れて行かれて行く姿を
双子がジッと見つめていた愛おしそうに
「ゆいなのこと好きなんでしょ、中途半端な気持ちなら今すぐにやめてもらえる?」
「何言うてんねん!」
「俺らが中途半端に見えるんか?」
「まぁ治はともかく侑は…ねぇ」
「えっなんで俺なん!?」
「まぁわからなくもないが侑もええ奴や!」
「銀〜〜!!」
「ゆいなも俺もどん底経験して、そこから必死にへばりついてのし上がって今の俺らがいるわけ」
「なにがいいたいんや」
「文武両道に見えて憧れを抱いて好きになったくらいなら諦めて、そんな奴らにゆいなを任せられない、というか視界にも入れたくない」
「そんなわけあるかい!!コイツは知らんけどなぁ!俺はゆいなの顔も好きやしなんでもできるところも好きやけどなによりも好きなんはなぁ!双子の片割れじゃない宮侑自身を見てくれるところや!!」
「その意見に俺も同感するで、俺もゆいなが初めてやった。俺自身を認めてくれた気がしたんや、やから俺は今回はお前に同感やな」
あまりにも真剣な視線に
思わず笑ってしまった
「あはは」
「な、なんや」
「何がおもろいんや」
「いいね、最高だよ。ゆいなに変な男引っ付かせないでね、宮侑くん、宮治くん」
「当たり前や!!」
「言わんでもわかっとるわ!」
「そりゃよかった」
「…なぁゆいなとなんで付き合ってたん?」
「なんで別れたん?2人に何があったん?」
「それは俺も知りたいかも」
「俺もや!ゆいなと赤羽の出会いとか気になるなぁ!」
「…君らが勉強頑張ったら教えてあげるよ」