第9章 宮侑
やっぱりプロの選手とは時間も合わないことが多くてなかなか顔を合わせられない
朝は早いし夜は遅いし
不満もあるけど仕方ないと割り切っているつもり
「…記念日くらい…そばにいてよ……」
分かってるけど分かってるけど
“来年も一緒にいてな!愛しとるで”
去年を思い出して涙ぐむ
「……あつむ…」
会いたい、一緒って約束したじゃんか
ギュッ
「すまん…」
「あつ…む…?」
「遅なった……泣かんといてや…愛しとるで」
「遅すぎるよ、ばか…忘れてるのかと思った、し!」
「んなわけあるかい!!大事な日を忘れるわけないやろ!!ゆいな、こっち向いてや」
「ん…なに…」
「好きやで、愛しとる。来年もよろしく頼むわ」
そう言って毎年欠かさず花束をくれる
ふにゃりとわらって
「侑の隣は私しかダメだもん、愛してるよ侑」
チュ……
「んッ…♡」
「とろとろやなぁ…溜まってたん?」
「あつ、むも…じゃん…ッ♡♡」
「せやなぁ、ほんなら俺のことも気持ち良ぉしてもらわんとな」
右手が離れるから
「ダメ、」
「なんでや?ゴムせんと体に悪いやろ」
欠かさずつけてくれて私の体調を気遣ってくれるのも嬉しいけどやっぱり結婚してるし…
「…そろそろ子ども、ほしい、し……中に出して…」
侑は一瞬固まってすぐに元の調子を取り戻す
「ほ、ほんまにいいん?めっちゃ嬉しいねんけど!!」
「…侑との子どもいたら幸せ…だし……侑さえ良ければ…」
「俺もゆいなとの子どもおったら幸せや!」
「よかった、」
忙しいから無理って断られるかと思ってたからホッと胸を撫で下ろすと侑は私にキスの雨を降らせた
「愛しとるで。キツかったら言ってな」
「ん、侑愛してる」
チュッとキスをして体をまた交える