第2章 individual -7 years ago-
「リア。私は内地に行きたい訳じゃない。
私は戦いたいの。」
わからない。
けど私は訓練兵の時からずっと、壁外で戦いたいと思っていた。
「ソフィア…。
死んでほしくないの、お願い。」
「別に私は私が死んじゃったって構わない。
だいたい、兵士の合言葉は何よ?
心臓を捧げよ、でしょ?」
私はそう言って敬礼をしてみせる。
リアはそんな私を呆然として見つめていた。
私とリアは、とても仲良しだ。
しかし私達の見た目は、面白いくらいに対照的だ。
私が黒のストレートの長髪に対して、リアは毛先が緩やかなウェーブを描いた肩までの金髪。
リアの身長は168cmに対して、私は155cm。
周りからは正反対コンビとよくからかわれたが、私達の性格は恐ろしいくらい相性が良かった。