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『IDOLISH7』世界で一番好きな人

第3章 第二章新しい星の誕生




絶対に困っている。
仮に俺が奏音君の立場だったら困るかも。

「私はめんどくさい人間ですので…万理さんに負担をかけると思います」

「そんなことないよ」

「律と響は家族同然で、真琴は弟のようなものだからまだいいんですけど…重いようで」


悲しそうな表情をする奏音君を見て俺はふと思った。

まさか誰に言われたのか?

「私はその…おかしいらしくて」

「はぁ?誰だよ。そんな馬鹿なこと言うの。何様だよ」

「え?」

あっ…つい昔の口調が出てしまった。
言葉がかなり荒くなってしまったけど、そんなことを言った奴がむかついた。


「普通って解らなくて…私も家庭環境が複雑で。あの二人といる時よく言われたんです。恋人でもない癖にべたべたするなんておかしい…異存だって」

「そんなの当人同士の勝手だよ。外野が口出しする事じゃない。律さんと響さんが好きで君といるんじゃないか」

「はい、二人にも言われました」

あれだけイケメンの二人だ。
さぞ女の子からモテただろうけど、二人は奏音君が大好きだから嫉妬の対象になったのかな?


「私の距離感はかなり極端なので…その自分でどうしたらいいか解らなくて」

「ごめん、俺が無神経だった」

「いえ、気を使わせてすいません」


俺は何やっているんだ。
悲しい顔をさせる為にあんなことを言ったんじゃないのに。

結果的に傷つけてしまった。


「私は万理さんに言えないことも確かにあります。でも今目の前にいる私は遠野奏音です。それだけは忘れないでください」

「うん。解ったよ」

俺の目の前にいる奏音君も一部である。


「万理さん…知らない方が良いと思う事もあります。私の全てを知ったら幻滅するかもしれません」

「え?そんなことはないと…」

「いいえ、断言します。万理さんはドン引きします」

何でそんなキリッとした表情で言うかな。


「もし万理さんにそんな目で見られたら…立ち直れない」

「え?そこ?」

そんなこと言われると自惚れてしまいそうになるんだけど。


「残り僅かの時間を悲しい色で塗りつぶしたくないです」

「え?残り僅か?」

「はい、行ってませんでしたか?私は三か月後には事務所を辞めることになっているので」


「え!」



そんな事聞いてない!
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