第3章 第二章新しい星の誕生
彼等は元々慈善活動をしていた。
全国の孤児院や病院を回って音楽で沢山の人に幸せにしていた。
「彼等は音楽にプライドを持っていてね。音楽で勝負。舞台で真剣勝負をすると言って断ってたんだ」
「俺沖縄で彼等のステージを見たんです。子供達にダンスを踊ってくれて…ダンス教室にも来てくれたんですよ!その時ファンになって!」
珍しく興奮しているね。
でも、その気持ちがすごく解るよ。
「ボーカルは並外れた歌唱力と優れたパフォーマンスとファンサービスが素晴らしかった。彼等は人としても素晴らしかった」
まだ僕が小学生の頃だ。
当時は陸が病気で僕は自分の事は自分でしていたけど寂しさを感じていた。
ショービジネスをしている両親に構ってもらえず寂しさを感じている時に偶然彼等に出会ったんだ。
「彼等の音楽は聴く人を惹きつけ幸せにしてくれます」
「天も会った事がるのか?誰推しだったの?」
「僕はボーカルの奏多さんだよ」
「だよね!律さんと響さんもカッコよかったんだけど一番は歌姫さんだよね!彼女島唄を歌ってくれたんだ」
彼等は地方の歌をアレンジして老若男女問わず人気があった。
メジャーデビューしてすぐに解散になったの時は勘しかったけど、彼等が自分勝手な理由で解散したなんてありえない。
だってあんなにもファンを愛しているアーティストはいないから。
「僕がアイドルになりたいと思ったきっかけだよ」
「そうか…天なら彼女以上の歌手になれるだろう。君は彼女に似ているからな」
「はい!」
もう一度でいかから聞きたいな。
奏音さんの歌を。
僕のはあの時絶望を味ったんだ。
その絶望から希望を貰った。
音楽は人に希望を与える尊い仕事であることを。
そして歌手は命がけだと言う事を教えて貰った。
「僕にとって奏多さんはゼロ以上の歌手で、永遠の憧れなんです」
もし僕がトップアイドルになれたら。
もう一度僕と歌ってくれますか。
奏姉さん。