第2章 実はさっき公園で……
虎杖には詳細に犯人二人の特徴を伝えた。
そして、虎杖はをの部屋まで送った。
「お前が寝てる間にそのふたりはオレが消してくるよ、だから安心して寝ろよ」
「ありがとう、虎杖。
おやすみ」
ドアが閉まり、虎杖は恐る恐る振り返る。
そこには五条が立っていた。
「お前に僕が言いたいことはふたつ。
お前がこれから消しに行こうとしてる相手は僕が消す。
あとどさくさに紛れてちゃんのおやすみもらってんじゃないよ」
「ヒィィ、スミマセン!」
五条の迫力に意識が飛びかけた虎杖は五条がどこまで食堂で聞いていたのかさえ確かめられずに、あっけなく五条に屈した。
翌朝、宿にて優雅に新聞を読んでいたはある記事に震撼した。
昨日のチンピラ二人が暴行されて見つかったという記事があったのだ。
二人は写真つきで載っていたが、ボコボコにされたようだった。
そのボコボコぐあいがすさまじく、善人の虎杖がやったとは思えなかった。
(虎杖じゃない!
虎杖にこんな残忍なこと、できるわけない!
五条さんだ……ば……ばれてる!)
(元はといえば、撒いた私も悪いし、呪術高専の生徒でありながら、まちのチンピラに未遂されたなんてばれてるとしたら殺される!
今晩にでも問い詰められてごさん直々に殺されるに違いないわ!)
は震え上がったが、五条は全くの平常運転だった。
翌日になっても、特に事件にふれてこない。
「ちょっとこっちこい、」
「は、はい……っ!」
五条は大きめの包おもむろにを取り出した。
(このサイズ感は……!
まさかチンピラたちの身体の一部例外地域?!
そして次に私を……?!)
震えおののくを不審そうに眉をひそめてみていた五条は自分で包みを開いた。
中から出てきたのはきらりと光る短刀だった。
柄にブルーの宝石が埋め込まれている。
「きれい……」
「お前にあげる。
これに呪霊青三才を封印したからお守りにして。
ナイフとしても使えるし。
基本お前は僕が守るから武器は必要ないが、あって困ることもないだろう」