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溺愛生徒がモブレされかけたら、五条は怒って……?

第2章 実はさっき公園で……


夕方には宿屋へ戻った。
よろよろとした足取りで、衣服は綺麗だが、昼間着ていたものとは異なっていた。
は何かにひどく怯えているようだった。

ひとりきり暗い食堂らしきところで水を飲んだはいきなりドアが開いて誰か入って来たのでびくっとなった。

「虎杖かあー」

安心したように呟く。
虎杖はいぶかる。

「お前、五条さんと行動してたんじゃねーのか?」
「撒いた」
「は?!そんなことできるわけ……」

虎杖はが微かに震えていることに気付いた。

「もしかして、何かあったのか?!
呪霊に見付かって、お前を逃がす為に五条さんだけ残ったとかか?!」
「ち、違う!
呪霊とかは、大丈夫。
五条さんまだ到着してないの?」
「ああ、到着してないはずだ」
「そんな大袈裟なことは何もなくて、とにかく大丈夫!」
「大丈夫なもんか、こんなに震えて。
オレのことも少しは頼ってくれよ、信じてくれていいんだ!」
「あの、絶対五条さんに言わないでね?
実はさっき公園で……」

「集団レイプされた?!」
「されてないよ、ヤられる直前に少し習った戦闘術で抜け出してきた。
でも、その途中まで、あの、触らされて……」
「ど、どこを?!」

未遂と聞いてとっさに気が緩んだ虎杖はにはっきり部位を訊いてしまった。
とたんに、白い目を向けてくる。
虎杖はに謝りながら青褪めた。

食堂のドアの向こうに、一瞬五条の気配がしたからだ。
ふだんからを自分の所有物のように扱う五条のことだ。
これが五条にばれたら犯人はもちろん、も大変な目に合うのではないか?
虎杖とは互いに口には出さなかったが、そう直感していた。

「とりあえず、犯人グループはオレが粛清しとくから、特徴を教えるんだ。
つーか、オレが粛清しとかないと、たぶんヤバイ。
五条先生が怒り狂って罪のない古都の一般人たちにトラウマ与えかねない事態になる」
「うん、えっとね……」

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