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溺愛生徒がモブレされかけたら、五条は怒って……?

第1章 観光、観光っ♪


「じゃあ、僕たちも出発しようか」
「五条先生……分かりました」
「ここは抹茶あんみつとお蕎麦が有名でね。
ちゃんはどっちから食べたい?」
「あの!目的は討伐なんで!
食べ歩きじゃないんで。
あまり近寄らないでください」
「まあまあ二人だけの時間はたっぷりある。
今は何かとげとげしてるけどすぐ僕のことを好きにならせてあげるね」
「ならないです!
正直班分けで怒ってます!
これじゃ私のためにならないっ」


そして、ペア散策がはじまって二時間後。

「あは、出し抜いた!」

五条が夢中になるものといえば、刀。
土産もの屋で「危ないから、少し離れててね……」とに言い、刀の模造品を見始めた五条の目を盗んで、は逃げ出したのだ。

「どうせ五条先生にはすぐ見つかるだろうけど、しばらくは自由を満喫できるー!」

カフェやウィンドウショッピングを楽しむは可愛らしく、すれ違う人ほとんどに振り返って眺められていたが、本人は気付かない。

公園のベンチで一休みして、気付けば日が暮れている。
そろそろ五条たちが心配し出す頃かも知れないと考えたは五条さんを探すか、泊まる予定の宿屋に直行するか迷った。
脳裏に浮かんだのはめずらしく少年のような雰囲気を出して、刀を見つめる五条の姿。
「いいお土産、見つかったかな……?
宿屋行く前に五条さん探すかな」

立ち上がったとたん、背後の茂みから複数の人の男が飛び出してきて、を茂みに引きずり込んだ。

「?!」
「すげー、遠目からレベル高いのは分かってたが、まさかこんな美少女がひとりでプラプラしてるとは。
世の中捨てたもんじゃねーな!」
「おお、見たこともないかわいさだな……
宿とか言ってたし、観光客なら、後腐れもなくていいな。
オレたちはチンピラのコンビだ、抵抗しなければいたぶったりはしないぞ!それじゃよろしく、頼む」

は嫌な予感がした。

「ちょ、何かするつもりなら真剣にやめたほうがいい。
あなたらの身を案じて言っている!」
「わー、声もカワイイ」
「それじゃ、いただきまーす」
「ちょ、オレからだぞ!」
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