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溺愛生徒がモブレされかけたら、五条は怒って……?

第1章 観光、観光っ♪


ある晴れた正午。
、狗巻をはじめとした呪術高専2年生の面々と一年生と引率の五条はバスから降りて目的地に降り立った。

そこは古都のようなお寺がいっぱある土地で観光客で賑わっていた。

バスの端に生徒を寄せて五条が説明をはじめる。

「ここが今回の実習地だ。
ここで青三才という二級呪霊を探し出し、討伐することが目的となる。
実習には二人一組のペアで常に行動してもらう。
ペアを発表するよ。
虎杖と伏黒。
狗巻と憚院。
パンダと釘先。
はオレとだ」

聞いた瞬間、はぷくっとむくれた。
今回に限らず、この前もその前も、というか呪術高専に転入してから二人一組でやるものは必ず教師であるはずの五条が出てきて余ったと組むと言い出すからであった。

五条はむくれると目も合わせずに、淡々と島について説明した。

「ご利益のあるお寺が並ぶゆえ、観光が盛んな町ということだ。
治安は中の下ってとこだね。
ま、人間にも呪霊にもくれぐれも気をつけて実習に当たるようにね」
「はーい」

各自ペアごとに別れて打ち合わせをする中、虎杖がに話し掛けてきた。

「久々の実習だってのに何か不満そうだな、お前」
「また五条さんとペアにされたから。
班分けが毎度平等じゃないんだもん、訳を知りたい」

虎杖はにやにやした。

「戦力均等だな。
最弱とさいつよ!
バランスとれてるだろ?
てかいつものことだしー」

はますますむくれた。

「まあまあ、五条さんだって我慢してるんだぜ?
お前が転入してくるまでは女のうわさ、いつぱいあったからな。
どの女の人と街でデートしてたとか、捨てられた女の人が騒いでたり……」
「え、聞いたことない。
あの人女の人と縁あるの」
「ばか、五条さんは本来すごくモテるんだ。
今は女のうわさ聞かないだろ?
お前を手元に置いときたいから遊んでないんだよ」
「へー、今までは女をとっかえひっかえだったわけだ。
最低じゃん」
「やべ、オレいらんこと言ったわ、じゃーさっさと準備しろよ!
観光、観光っ♪」

虎杖は浮かれ気味に去って行った。
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