第4章 この道、桜吹雪につき。注意。
●藤堂 天● 〜校庭〜
よし、いま!
いまこの時から!
平穏無事に生きていく!
いい具合に友達作って。
ついでに好きな人なんかも作っちゃって。
フツーの高校生活を送るんだ。
もう自分のせいで、揉め事が起こるのはごめんだ。
それが嫌だから。
私はここに来たんだ。
どんどんと近づいてくる校舎を前に、そんなことを考えて足を進めた。
でも、この話はここまでにしよう。
過去を背負ったまま、教室に入るなんて嫌だから。
初日の荷物なんて、カバンに筆記用具と新しいノート。
昼ごはんと一袋に収まるお菓子。
それで十分だ。
ここに、私を知る人は1人もいない。
だから全てを置いて行っても問題はない。
新しく始めればいい、ここから。
勧誘なんて私には関係ないという顔で。
もう誰にも勧誘されないつもりで。
このまま、あそこに入って行こう。
?「ねぇ!そこのキミ!
ちょっといいかな」
その時、気づくことができなかった。
プレイヤーから流れるとびきり大好きな曲で、私の世界が出来上がっていたから。
?「ちょ、キミだよ。キミ!!
ポテチ持ってる女の子!!」
だから、なんの前振りもなしに肩を叩かれて、思わず体が跳ねた。
新しい世界と。
いいタイミングで流れた大好きな音楽。
それが1つに重なった時。
普通の女の子なら。
「ここから何かが始まるのかも」と前向きに考えられるのかもしれない。
でも私は違った。
数分前にも、こんなことがあったから。
捻くれたことしか考えられなかった。
例えばそれは。
こんなことだろうか?
んだよ、またぁ~~~??
なんでなんだよ…
声かける新入生なら他にもいっぱいいるだろ!!
私ってそんなにカモに見えるのかよ?!!